20151104 MgはSAH後のSpasmを予防しない

Effect of magnesium treatment and glucose levels on delayed erebral ischemia in patients with subarachnoid hemorrhage: a substudy of the magnesium in aneurysmal subarachnoid haemorrhage trial (MASH-II) World Stroke Organization 10, 108-112, 2015

 Abstract>マグネシウム製剤はSAH後のSpasmを予防するかどうかを研究したMASH-IIは否定的な結果であったが、マグネシウムと血中グルコースにはinteractionがあるので、MASH-IIを血糖値別にサブ解析した。616人で検討したが全ての血糖群でHR1.0前後と効果は認められなかった。

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IntroductionSAH後のスパズムは予後悪化因子で、血管拡張作用のあるMgの効果を見たPhase IIMASH-I)では一部有効性が示されたが、PhaseIIIでは認められなかった。しかし血中グルコースはMginteractionするので、MASH-IIを血糖別にサブ解析し、血糖の影響を排除し検討した

 MethodsMASH-IIの患者(1204名)のうち、ユトレヒト大学の630名を検討。早朝空腹時血糖と一日平均血糖を計測し、Mg投与群と非投与群でスパズム(神経所見出現・GCS2以上低下・CT/MRIで所見)発生の有無について検討した。

 Results>ベースラインは平均年齢56歳・WFNS4以上が1/4程度・発症から26時間前後でMg投与・コイル50%クリップ40%・スパズム発生26%前後。早朝血糖高値と正常、平均血糖高値と正常のどちらでもMg投与によるスパズム発生はHR1.0Mg投与効果が認められなかった。