20151025 EXTEND-IA 脳梗塞の血管内治療

Endovascular therapy for ischemic stroke with perfusion-imaging selection.  NEJM 2015;372(11):1009-18.

 AbstractEXTEND-IAtPA治療を行ったIC/MC閉塞の脳梗塞(発症4.5h以内)の患者にSolitaireを使った血流再建の有用性を見た。結果、24時間後再開通率(100%37%)3日後神経所見改善(80%37%)90日後自立(71%40%)と血管内治療が有意に良かった

 extendia

Figureの説明>90日後のmRSの結果。ADL自立である0-2は圧倒的に血管内治療が良い(70%40%)。

IntroductionMR CLEANで急性期脳梗塞に対する血管内治療の有効性が示されたがrtPAに上乗せで効果があるかは不明である。rtPA治療に合わせて、CT perfusionをベースにペナンブラ領域があると判断された患者に対してSolitaireで血栓除去を行う群と保存治療群で結果を比較した。

 Methods>オーストラリア・ニュージーランドの多施設共同研究。rtPAを投与した4.5時間以内のICM1閉塞の患者にCT PerfusionRAPIDで虚血ペナンブラ(CBF30%以上・Tmax6秒以上のdelay)を測定)で適応があればSolitareか保存治療を選択。再開通率・90日後mRSで検討。

 Results>有効性が明らかで途中で中断となった。25%の患者はCTPの結果から除外し、11%は血管造影前に再開通していた。平均年齢70歳、D2P113分、P2P93分、P2R43分、2b以上が88%だった。翌日の再開通率は89%34%90日後mRS1.23.8であった。

 <川堀の感想>rtPA投与群に特化して治療を行った点が素晴らしい研究だと考える。Salvagebleな組織が残っていると考えられる患者に対してのみ行ったが、実際の臨床ではIC occはかなり短時間で来院してもsalvagebleな組織が少ないことも多い。今後このような患者をどう治療するかが課題だろう。