20150827 SAH Anの破裂因子
Difference in aneurysm characteristics between ruptured and unruptured aneurysms in patients with multiple intracranial aneurysms Stroke 2014; 45: 1299-1303
【Abstract】交絡因子を排除するため多発動脈瘤のSAH患者で破裂因子を検討した。陽性因子はサイズ(>7mm、OR10)と場所(Pcom OR7, Acom OR2)以外では、Dome/neck比1.3以上(OR3.3)と不整形(OR3.0)あった。Flow angle/分岐傾向は関係なかった。
【Introduction】人口の3%に未破裂脳動脈瘤があり、その破裂リスクはサイズ(>7mm)と場所(VB・Acom・Pcom)であるが、瘤の形とFlow angleも指摘されている。しかしこれはHTや年齢などの交絡因子が考えられる。破裂瘤を含む多発Anがある患者で、破裂因子を検討した。
【Method】2003-10にオランダのユトレヒト大学に入院した多発An持ちSAH患者192人。3DCTAで、場所、大きさ、Dome/Neck比、発生部位(分岐部・Sidewall)、動脈瘤形(球体(直径が長径の80-100%)・非球体・不整形)、周辺組織との接触を破裂瘤と未破裂で比較した。
【Results】破裂瘤の平均サイズは6.8mm(2.2-31.5mm)であったが29%の患者は破裂瘤が最大のものではなかった。サイズ7mm以上が最大の破裂因子(OR10.7)で、その結果を調整するとNeck/Dome比1.3以上(OR3.3)と不整形(OR3.0)が破裂因子であった。
【私の感想】予想された結果であったが、Flow angleは調整後は関係ないというのは面白い結果でサイズが増大するとAngleも変わってくることの証明であると思われた。最小では2.2mmで破裂しているのも注意するべきで、Pcom, Acomなどは十分な説明が必要と考えた。