論文発表のお知らせ(J Neurosurgical Science誌)

脳梗塞の原因となる首の内頸動脈の狭窄症に対して内膜剥離術という手術が行われます。血管の中のゴミを取り除く手術ですが、血管の外側から狭くなった部分を正確に見つけ出すためにインドシアニングリーン(ICG)という液体を流して蛍光撮影を行います。頸動脈がほとんど詰まった患者でもICGが有用かどうかについて今まで分かっていなかったので、今回調べて論文発表しました。その結果、血の流れが逆流している患者ではこの検査は有効でないものの、ほとんどの患者で使用可能であることがわかりました。J Neurosurg Sci誌にIdentification of plaque location using intraoperative indocyanine green during carotid endarterectomy for patient with near occlusion(著者Kawaboriら )のタイトルで報告しています。
これからもより安全な手術を行うために研究を行っていきたいと思います。

A:ほとんど詰まっている血管、B:手術中の血管(どこからが狭いか分かりにくい)、C:ICGで狭くなっているところが黒く抜ける、D:実際に切開して場所が合っていたことを確認