はじめに
くも膜下出血は、主に脳の動脈に出来たコブ(動脈瘤)が破裂して脳の周囲に出血が起きる病気です。破裂直後に重症な状態になることが多く、治療を行っても、もとの生活に戻ることが出来る人は30%程度と言われている恐ろしい病気です。また動脈瘤の治療を行っても、出血後3日から2週間程度は今度は脳の血管が出血の影響で狭くなって脳に十分な血が回らない血管れん縮(と脳梗塞)と呼ばれる病気を起こすことがあるので手術治療後も2週間程度は厳重な注意が必要です。脳の表面に出血することをくも膜下出血と呼ぶので、他の原因(脳動静脈奇形、頭部外傷)などでも病名はくも膜下出血となることがあります(この場合は動脈瘤の破裂ではないので治療法が違います)。